認知症世界の歩き方2:「ホワイトアウト渓谷」で分かる記憶の仕組み

まめ知識

冷蔵庫を開けて閉めるだけ——これって認知症のサイン?

「冷蔵庫を開けたけれど、何も取り出さずに閉めてしまう」
「パントリーを何度も見ているのに、何も行動に移さない」

そんな場面を認知症の方と過ごす中で、あなたも目にしたことがあるかもしれません。

私の場合は、認知症のサニーちゃん(母)と一緒に料理をしているときによく見かける行動です。
何かを探しているように見えるので「何か探してるの?」と声をかけたところ、「話しかけないで!」と強く怒られてしまったこともあります。

認知症の「不可解な行動」は脳の特性によるものだった

このような出来事に戸惑うことも多いですが、『認知症世界の歩き方』の「Story 2 ホワイトアウト渓谷」を読んだことで、その背景が少し理解できるようになりました。

「ホワイトアウト」とは、記憶が少しずつ薄れ、ついには頭の中から真っ白に消えてしまう状態を指します。

サニーちゃんは、記憶を思い出そうと必死に頑張っている最中に、私の声かけが刺激となって、その記憶が一気に消えてしまったようです。
扉を開けたら、たくさんの物(情報)が目に入ってきて、頭の中がパニック。
その上、私からの声かけにさらに混乱してしまったのでしょう。

「ホワイトアウト渓谷」を理解すると、生活の工夫ができる

このように考えられるようになったのは、認知症世界の歩き方をじっくり読んだからです。

この章を読んでからは、サニーちゃんの行動が認知症による「脳の特性」として見えるようになりました。では、どんな対策をすれば良いか?

具体的には次のような対応が効果的だそうです:

  • 視覚を遮断しない生活空間づくりをする
  • 視覚と記憶を結びつける

片付いていた方がスッキリして綺麗ですが、毎日使うものは視界に入るところに置いてあげたいものです。キッチン・冷蔵庫内・クローゼット・書類の入った引き出しなど、我が家の場合、整理しなくてはいけない箇所がたくさんあります💦
想像ですが、通帳の物取られ妄想の一因ではないか‥とも思いました。

まとめ:ホワイトアウト渓谷を知ることが認知症ケアの第一歩

「ホワイトアウト渓谷」という概念は、認知症の方が体験している“世界”を理解する大きなヒントになります。

その世界に寄り添おうとする気持ちが、信頼関係やスムーズなコミュニケーションに繋がるのではないでしょうか。

私自身、まだまだ試行錯誤の毎日ですが、こうした知識があることで、以前よりも「どうして怒られたのか」が少し理解できるようになりました。

みなさんは、どのような工夫をされていますか?いろいろ教えていただきたいです。

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