ある日の出来事
サニーちゃんのトイレ事情に変化が現れた頃、それを知ったオネちゃんの行動は電光石火だった。
何と、すぐにリハビリパンツを買ってきて「これを履こう!」とサニーちゃんに手渡したのだ。
私は慌てて止めた。
「ちょっと待って、まだそこまでじゃないよ。吸水パッドで十分じゃないかな?」
でも、オネちゃんの決断は揺るがなかった。
一緒に体験してみよう作戦!?
「さあ、サニーちゃん。一緒に試してみよう!」
オネちゃんは“お漏らしの不安”を共有しようと、本気で体験するつもりだったのだ。
サニーちゃんはびっくりして大笑い。
「そんなの、無理に決まってるじゃない!」
それでもオネちゃんの真剣な表情に、サニーちゃんもどこか嬉しそう。
私はそっと声をかけた。
「無理しなくていいよ。まずは吸水パッドでやってみようよ」
やさしさって、ちょっと難しい
オネちゃんのやさしさは、時にちょっぴり“先走りすぎ”る。
でもその行動のすべてが、サニーちゃんを思ってのこと。
まるで、子どもが転ばないようにあれこれ手を差し伸べる親のようで、
見ていて思わず笑ってしまった。
だけど、介護って「やってあげること」よりも、
「自分でできることを見守る」ことの方が難しかったりする。
笑いの中にもヒントがあった
今回の出来事は、なんだかんだでサニーちゃんの心に響いたようだ。
オネちゃんの本気のやさしさと、みんなで笑える空気があったからこそ。
自立を支えながらも、笑いのある介護を。
それが、私たちが目指すスタイルなんだと思った。
🌷「深すぎる思いやり」は、ときに笑いを生む。
サニーちゃんが自分らしくいられるよう、私たちは今日も試行錯誤中です。
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