明るい兆を感じたのも束の間、サニーちゃんの体に異変が起きてしまった。
穏やかな朝のはずだった
進展のあったあの日から数日後。朝、用事があったため、
私は仕事前にサニーちゃんへ電話をかけた。
受話器の向こうから聞こえる明るく機嫌の良い声に、思わずホっとする。
「よかった、元気そうだな」と安心して、私は仕事へ向かった。
突然の知らせ
だが、その夜、オネちゃんから思いがけない連絡が入った。
「サニーちゃん、膝が痛いらしいよ。整形に連れて行ってほしいって言われたけど、
いつもの病院って予約いるの?」
私はざっくりと通院の手順を説明し、翌日の受診はオネちゃんにお願いすることにした。
気になって、私もすぐサニーちゃんに電話をかけた。
募る不安と小さな違和感
サニーちゃんは、少し心細そうに話し始めた。
「銀行に行ったんだけど、出たら急に膝がものすごく痛くなっちゃって…。
病院に行きたいんだけど、オタマは仕事でしょ?だからオネに頼んだの。
でも、オネも忙しいから申し訳なくって。」
私は励ましながら話を聞く。
するとサニーちゃんはさらに不安を吐露し始めた。「血液検査で肝臓の値が悪いって言われたし、
耳の中では昔の音楽が鳴ってるし、頭がおかしくなっちゃうのかしら…」
私は精一杯慰めたが、ふと気になった。「ところで、何で今日銀行に行ったの?」
昨日一緒にいた時に行けばよかったのに…。」
そう問いかけると、サニーちゃんは急に歯切れが悪くなった。
見え隠れする疑念
サニーちゃんの沈黙に、私は胸の奥にかすかな違和感を覚えた。
もしかして、まだ私がお金を狙っていると疑っているのだろうか。
サニーちゃんの心には小さな警戒心が残っていた。
サニーちゃんにとっては膝の痛み、私にとっては心に少しの痛みが広がる夜だった。
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