「デイサービスなんて行かない!」認知症の母を動かしたプロの一押し

日々のこと

介護の限界。「毎日暇なの」母の言葉に私が感じた焦り

最近、母のサニーちゃんは「機能訓練型デイサービス」に通い始めました。

以前から、サニーちゃんは「毎日暇だから、1日をどう過ごすか工夫するのが大変なのよ」と口にしていました。それでも、週に2回のジム通い、週1回訪れる姉、そして何かあれば、仕事の後に私が駆けつける日々。これ以上母に割く時間が増えれば、仕事を続けるのは難しくなる…。私はどうにかしなければと焦りを感じていました。


麻雀デイサービスは大失敗…「もう勧めないで」と言われた日

そこで、サニーちゃんにデイサービスに通ってもらおうと、ケアマネさんに相談しました。サニーちゃんの希望を聞き、「麻雀」ができるデイサービスを見学することに。しかし、見学から帰ってきたサニーちゃんは、開口一番にこう言いました。

「あんなところには行かない。みんなにジロジロ見られて嫌だった。もうデイサービスなんて勧めないで」

ケアマネさんは「はい、わかりました。こちらでお断りの連絡をしておきますので、気にしないでいいですよ」と笑顔で対応してくれましたが、私は「ああ、もうダメかもしれない。あとどれだけ人生を母に注げばいいんだろう…」と正直落ち込みました。デイサービスの話は、このまま立ち消えになるかと思われました。


認知症の母が心変わりした「プロの一押し」

しかし、ある日、ケアマネさんが訪問した際のことです。サニーちゃんは突然「あたし、運動するところに行きたいんですけど」と打ち明けたのです。

ケアマネさんは「はい、では確認いたしますね」と、間髪入れずにサニーちゃんの目の前でデイサービスに連絡を取り、その場で契約日を決めてくれました。

この時、もしケアマネさんが素早く対応してくれなかったら、サニーちゃんの気持ちはまた変わってしまっていたかもしれません。プロの一押しがなければ、今の状況はなかったでしょう。本当に素晴らしいケアマネさんに出会えて、私たちは幸運だったと思います。


アレクサと負けず嫌い。母を動かした2つの魔法

こうしてサニーちゃんは、週に1回、機能訓練型のデイサービスに通うようになりました。

忘れっぽいサニーちゃんでも大丈夫なように、アレクサのリマインダー機能を活用しています。朝はお薬のアラーム後に「今日はデイサービスの日です」、お迎えの30分前には「今日はデイサービスの日です。用意はできましたか?」とアナウンスしてもらうようにしました。そのおかげで、今のところ遅刻することなく通えています。

当初は「あたしもあんなところに通うようになってしまったのね」と諦めの気持ちもあったようです。しかし、デイサービスに通い始めると、90代の元気な利用者さんたちと触れ合い、「すごい人たちがたくさんいるのよ。90歳を過ぎて一人暮らししてて、スタスタ動けるし、おしゃべりも上手だし、本当にすごいわぁ」と、いい刺激をもらっているようです。

運動の後は脳トレもあるそうで、負けず嫌いのサニーちゃんは心が燃えるのだとか。今では「ジムはお休みしてもいいけど、デイサービスはお休みしたくないの」と話しています。


介護はWin-Winでいい。大きな一歩がくれた安心感

認知症が進むと、新しい場所に馴染むための忍耐力がなくなり、デイサービスに通えなくなることがあるそうです。だからこそ、今のうちにサニーちゃんがデイサービスに通えていることは、今後の介護生活にとって大きな希望です。

サニーちゃん自身も一人で過ごす時間が減り、いい刺激を得られています。そして、私自身もサニーちゃんがデイサービスの日には、安心して仕事に集中できます。まさに、私たち親子にとってWin-Winの関係です。欲を言えば、デイサービスに通う日数を増やしたいところです。

我が親ながら、このまま平穏に通い続けられるとは思っていません。それでも、今回の出来事は私たちにとっての「大きな一歩」です。この一歩が進めたことに心からよかったと思っています。

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