もう何回できるかわからない」認知症の母の言葉に、家族ができること

日々のこと

サニーちゃんくらいの年齢になるとお誕生日に何をプレゼントするのに悩みます。というのは、ほとんどのものは持っていてブランドなど興味なし。「これが欲しい!」と言われないわけです。

でも、認知症であっても、十分にコミュニケーション能力を持つ母サニーちゃんのお誕生日「どうしようか」とオネちゃんと話し合っていたところ「あたし、もう何回お誕生会ができるかわからないから、ひ孫たちに会いたい」とサニーちゃん。私たちはサニーちゃんの気持ちを大切にしようとサニーちゃんの家でお誕生会をすることにしました。

ジムに行きたくない!可愛くない一言に隠された母の気持ち

しかし、ひ孫ちゃんや我々のスケジュールが合うのは、サニーちゃんにとって大切なジムの日でした。しかし「ジムは休む!」とのこと。

いつもなら「絶対行く!」と言い張るサニーちゃんなので、私は「後から『本当は‥』とか言い出したら嫌だな」と思い「ジムに行く?ひ孫ちゃんたちが来るまでに帰って来れるよ」と思いやりの心で伝えました。ところが、「あんた達にあたしのことを決めてほしくない」と可愛くないひと言が返ってきました。

毎回仕事を休んで、ジムの送迎をしている私の立場からすれば、サニーちゃんの言い方は「可愛くない!」のですが、サニーちゃんの立場になってみれば「なんでイチイチとやかく言ってくるのよ!」ってことなのだと思います。ですので、立場が違うもの同士が自分の気持ちを主張しあっても混乱するだけなので、それ以上は言いませんでした。大好きなジムをお休みしても孫ちゃん達に会いたかったのだと思います。

さりげない気遣い

さて、お誕生日当日は、サニーちゃんも朝からワクワク。ひ孫ちゃん達に会うのを楽しみにしていたのでした。オネちゃんは前日から買い物やらお料理の下拵えをしてくれました。孫くんはピザを焼こうとパン生地の準備。

私はサニーちゃんの様子をチラチラ確認しつつ、お片付けやお料理です。疲れると機嫌が悪くなるサニーちゃん。妄想が出てきたら一大事なので、適宜、声掛けをして休憩してもらったり、ウクレレやギターと一緒に歌ったりしました。サニーちゃんの気分が安定できるよう、さりげなく努めます。 

待ちに待ったお孫ちゃん達

そして、待ちに待ったひ孫ちゃん達が到着すると、サニーちゃんは本当に満面のいい笑顔を見せてくれました。 ひ孫ちゃん達と抱き合ったり、小さな会話を通してサニーちゃんは幸せそうでした。写真に映ったサニーちゃんの顔は、以前と少しもかわらない若々しいものでした。あんな笑顔を見るのは久しぶりです。

去年はお誕生会はしませんでしたが、お誕生日おめでとうのお買い物に行きました。その時も喜んでくれましたが、そのひと月後からサニーちゃんの認知症が発覚したのでした。ここからどんな一年がやってくるのかワクワクとドキドキがあります。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。
これからも介護日記を綴っていきますので、お付き合いください🙇

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