リビングの扉を開けると、そこには頭を抱えて座り込む母、サニーちゃんの姿がありました。「箱の作り方忘れちゃった…」と顔を覆う姿に、思わず胸が締め付けられます。
日々、認知症と共に生きる母が直面する「できない」という壁。そのたびに感じるであろう歯がゆさや悲しさを想像すると、なんとか励ましてあげたいと強く思います。
「ホワイトアウト渓谷」から抜け出すには?
時に「わがままかな?」と感じる瞬間もありますが、今までできていたことが急にできなくなる「ホワイトアウト渓谷」(前回ブログ:認知症世界の歩き方2を参照してください)のような状況は、想像以上に辛いものです。そんな時、ただ放っておくことはできません。本当はそっと寄り添い、背中を撫でるだけで十分なのかもしれません。でも、ついつい「何とかしてあげたい」「楽しませたい」という思いが勝ってしまうのが正直なところです。
親子の共同作業!新聞紙バッグで穏やかな時間を
この日も、そんな思いから「じゃあ一緒に素敵な新聞バッグを作ろう!」と提案しました。YouTubeを参考に、母と協力して作ったのがこちらの『新聞紙バッグ(News Paper Bag)』です。
Ma jolie クラフト1000アイデア」さん、ありがとうございました!
おかげさまで、サニーちゃんは自分で納得できる素敵な新聞バッグを完成させることができました。写真を撮り忘れたことが悔やまれますが、その上手にできたバッグにはお菓子が詰められ、近所のお友達へのプレゼントとして大活躍!母の誇らしげな笑顔を見ることができ、私も嬉しくなりました。
「ちょっと頑張ってみようかな」が大きな力に!
今回の経験を通して、改めて感じたことがあります。それは、簡単にはできないけれど「ちょっと頑張ってみようかな」と思えることに挑戦することの、計り知れない力です。
認知症の進行と共に、できることが少なくなっていくのは、ご本人にとっても、そして周りの家族にとっても辛いことです。しかし、諦めずにできることを探し、一緒に取り組むことで、新たな喜びや達成感を見つけることができると改めて感じました。
これからも、サニーちゃんの「やってみたい!」や「できた!」を引き出す、穏やかで楽しい時間をたくさん見つけていきたいです。
あなたの介護アイデア、ぜひ教えてください!
もし、認知症のご家族との生活で役立ったことや、一緒に楽しめたユニークなアイデアをお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひコメントで共有いただけると嬉しいです。共に介護の知恵を分かち合えたら幸せです。
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