あわただしい年明けの一報
お正月も明けて間もないある日、サニーちゃんから慌ただしい声で電話が入った。
「通帳がなくなったのよ!」
またか、と思いつつも、翌日サニーちゃんの家を訪れた。軽い気持ちで「たぶん家にあると思うけどなぁ」と言った一言が、どうやら気に障ったらしく、サニーちゃんの表情が曇ったのが分かった。
心の安定と日常の支え
その日はジムの予定があったため、「今日は通帳の再発行には行けないよ」と伝えると、彼女は少しムッとしながらも「わかった」と短く返した。
突然の混乱、そして思わぬ言葉
ジムへ向かう車中、サニーちゃんは突如として不安を募らせ始めた。
「通帳がないのがバレたら、お金を取り上げられる…!」
その混乱ぶりに私は慌てて、「大丈夫、全部私に任せて!サニーちゃんはお嬢ちゃんばぁちゃんだけど、私はオバさんだから上手いことやるよ!」と笑って言った。
だが、サニーちゃんは突然、烈火のごとく怒り出した。
「なぜ?」私にはその理由がわからなかった。
足腰も万全ではないサニーちゃんにとって、ジムは貴重な心の拠り所である。年明けからは週に2回、私が車でジムまでの送迎をすることにした。
心の距離が生んだすれ違い
レッスン終了の時刻にジムへ迎えに行ったものの、待てど暮らせどサニーちゃんは現れなかった。受付へ確認に行くと、「もうご自宅へ帰られましたよ」とのこと。
急いで家へ向かうと、彼女はまるで何事もなかったかのように、ソファーに座ってテレビを見ていた。
「どうして1人で帰っちゃったの?」と尋ねると、返ってきたのは想定外のひと言。
「もう、心の黒い人とは縁を切る。」
私は何も返せず、「お困りのときはお電話ください」とだけ言って、一礼して帰宅した。
言葉使いは慎重にしなくては‥。気をつけよう
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