最近、サニーちゃんのトイレに関する行動に少し変化が見られるようになってきた。
トイレへの駆け込み、そして…
買い物から帰宅したサニーちゃんが、足の痛みも忘れたように「漏れちゃうぅ!」と叫びながら小走りでトイレに向かう場面が何度かあった。普段の彼女は膝の痛みから歩くのも大変なはずである。そんな彼女が、急にそんなふうにトイレへ駆け込むとは、やはり何かが起きているのだろう。
「訓練しているのよ」と言うけれど…
日頃からサニーちゃんは「トイレに行きすぎると、貯める力が弱くなるから訓練しているの」と話していた。つまり、なるべくトイレを我慢することで膀胱の機能を保とうとしていたのだ。
だが、それを聞いて思わず私は言ってしまった。「限界までトイレを我慢したらダメだよ」と。
すると、彼女の表情が変わった。
年齢とともに感じる葛藤
「そんなんじゃないのよっ!この年齢にならないとわからないわよ!!」
サニーちゃんの強い口調に、私の心はズンと重く沈んだ。でも、すぐに切り替えて「もう少し詳しく話してくれない?」と声をかけた。すると彼女は、トイレの悩みを少しずつ語り始めた。
「急に行きたくなって、間に合わないことがあるの」「用を足したあと、立ち上がるとまた出ちゃうのよ」
その話を聞いて、私は直感的に思った。「これは年齢の問題だけではなく、脳からくる症状かもしれない」と。
体だけじゃない。心にも寄り添うケアを
足のリハビリばかりに気を取られていたが、体のどこかに現れる異変は、心や脳の状態とも密接に関わっているのだと、改めて気づかされた出来事だった。
もの忘れ外来に行ったら排尿障害についても相談してみよう。
介護は“見えない変化”に気づくことがとても大切であると、今回また教えられた。
🌿日々の小さな変化に、優しく耳を傾けること。
それがきっと、本人の尊厳を守る一歩につながるのだろう。
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