軽度認知障害〜その③

お出かけ

いよいよ東京fmさんの「人生100年のすすめ~親子で考えるMCI」イベント開催日。
サニーちゃんの反応はどうだったのか?

初めてタクシーアプリ「GO」を使って駅まで行った。運転手さんも親切だったし、アプリの利便性に心底驚かされた。駅までの道のりが、まるで魔法のようにスムーズで、体力的にもかなり助かった。

イベント会場のある「みなとみらい」まで到着すると、いよいよサニーちゃんに打ち明けた。
「今日はね、2人一緒の親子写真を撮ってもらえるんだよ。
素敵な服も選べるし、お化粧もしてもらえるの」

私の言葉に、サニーちゃんは「へー。ふーん」と、どこかとぼけた様子。
拒否するでもなく、期待するでもない。そんな反応に少し不安を覚えた。

受付を済ませ、少し待っていると、私たちの順番が来た。案内されたのは、小さなメイクルーム。若いコーディネーターさんがにこやかに声をかけてくれる。

「どちらのお洋服がよろしいですか?」

「えっ、どういうこと!何をするの?」と動揺するサニーちゃんに「さっきお話しした写真撮影のお洋服を選ぶだけだよ。」と明るい声で応じる私。「あっ、そう。じゃあ、こっちがいいわ」とヤマブキ色のロングブラウスとパンツを選んだ。サニーちゃんによく似合っていた。

服を着替えたあとはメイクアップの時間。プロの手によって、サニーちゃんの顔が静かに変わっていく。鏡越しにその姿を見つめていると、やっぱりサニーちゃんは綺麗だな。と思った。

メイクを終えたサニーちゃんは、椅子に腰かけてスタンバイ。その足元に、スタッフさんが優しく寄り添い、話しかけてくれていた。心配りと優しさに心から感謝した。

スタジオに通されると、そこには白い背景と大きなライト、そして並んだ二脚の椅子。いよいよ撮影の時間だ。緊張気味だったサニーちゃんは、カメラのシャッター音が響くと、自然と顔が引き締まり、ふっと柔らかな笑みを見せた。

写真撮影後に写真を確認させてくれた。私は心を奪われた。レンズ越しに写るのは、不安なんか少しも感じさせないフォトジェニックなサニーちゃんであった。「あぁ、諦めないで、ここまで来られて良かったな」と心の中がジンワリした。

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